SSAT Middle & Upper Level 完全ガイド (Grade 5〜11対象)
目次
国内外のインターナショナルスクールやボーディングスクールへの進学を目指す学生にとって、SSAT (Secondary School Admission Test) は必須とも言える入試ツールの一つです。Grade 5からGrade 11までを対象とした 「Middle Level」 と 「Upper Level」について、出題構成、問題内容、スコア配分、受験料、対策方法を紹介します。
SSATとは?
SSAT(Secondary School Admission Test)は、英語圏の私立中学・高校への入学を希望する生徒を対象とした共通試験です。アメリカをはじめ、カナダや日本を含む世界中のインターナショナルスクールで入試資料として利用されています。
| 現在の学年 | 試験レベル |
| 小学3年〜4年 | Elementary Level (エレメンタリーレベル) |
| 小学5年〜中学1年 | Middle Level (ミドルレベル) |
| 中学2年〜高校2年 | Upper Level (アッパーレベル) |
関連ブログ:SSAT Test とは?効果的な対策方法!
セクション構成 (Middle & Upper Level)
SSAT Middle & Upper Level は、下記の8セクションで構成されています。
| No. | セクション名 | 出題内容 | 問題数/時間 |
| 1 | Writing Sample(作文) | エッセイプロンプト(選択式) | 1問/25分 |
| 2 | 休憩 | 5分 | |
| 3 | Quantitative(数学)① | 計算・図形・代数などのワード問題 | 25問/30分 |
| 4 | Reading Comprehension(読解) | パッセージ読解+設問 | 40問/40分 |
| 5 | 休憩 | 10分 | |
| 6 | Verbal(語彙) | 同義語(Synonyms)+類推(Analogies) | 60問/30分 |
| 7 | Quantitative(数学)② | 計算・図形・代数などのワード問題 | 25問/30分 |
| 8 | Experimental(試行問題) | 語彙・読解・数学の混合(採点対象外) | 16問/15分 |
Part 1: Writing Sample(作文)
- 時間:25分
- 内容:ストーリースターターまたはパーソナルエッセイから1題選択
- 英文での表現力やロジカルな構成力が見られます
Part 3 & 7: Quantitative(数学)
- 形式:2セクション(各25問・計50問)
- 時間:各30分(計60分)
- 採点対象:あり
- 電卓の使用:不可
| 分野 | Middle Level(小5〜中1) | Upper Level(中2〜高2) |
| 数と演算 | 小数・分数・割合・四則演算 | より複雑な整数計算・指数・平方根・整数の性質など |
| 代数 | 一変数の一次方程式、簡単な式の評価 | 多変数式、2段階以上の方程式、因数分解、代数式の操作 |
| 幾何 | 基本的な図形(面積・体積・円)、座標平面 | 三角形の相似・合同、角の性質、複雑な座標幾何、円周角、外角など |
| 測定 | 単位変換、長さ・時間・角度の基本問題 | 複雑な単位換算、三角形の面積(ヘロンの公式など)を含む場合も |
| データ分析 | 平均・中央値・モード、棒グラフ、表 | 標準偏差、複数の統計量の比較、データの変動範囲の分析など |
| 論理・推論 | 数列・パターン・空間把握 | より高度な論理パズル、条件付き推論、場合の数・順列組み合わせ |
| 確率・統計 | 単純な確率・組み合わせ | 複合事象の確率、期待値の計算 |
| 空間把握 | 立体図形の展開図、体積・表面積の理解 | 3D図形の複雑な構成、断面図、正多面体の性質など |
Part 4: Reading Comprehension(読解)
- 質問数:40問
- 時間:40分
- 採点対象:あり
- 出題形式:250〜350語のパッセージに基づく設問
- 出題分野:
- 文学(フィクション・詩)
- 人文(伝記・美術)
- 社会(歴史・経済)
- 科学(生物・天文・医療)
- 問われるスキル:
- 主旨・要点の把握
- 詳細の特定
- 文脈からの語彙理解
- 推論
- 筆者の意図・トーンの判断
例題

1. By saying that “She was mistaken, however, in thinking she was an ugly child” in line 17, the author means that
- A. beauty is in the eye of the beholder
- B. Sara has a distorted view of herself
- C. to some people, Sara’s beauty surpasses Isobel’s
- D. Miss Minchin mistook Sara for Isobel
Correct Answer: B
Part 6: Verbal(語彙)
- 質問数:60問(同義語30問+アナロジー30問)
- 時間:30分
- 採点対象:あり
- 内容:
- 語彙力(Synonyms)
- 論理的関係の理解(Analogies)
アナロジーの例:
| タイプ | 例 |
| 反意語 | hot : cold :: night : day |
| 使用者と道具 | pencil : student :: chalk : teacher |
| 同義語 | happy : joyful :: cold : chilly |
| 特徴 | ice cream : cold :: soup : hot |
| 全体と部分 | screen : computer :: wheel : car |
Part 8: Experimental(試行問題)
- 質問数:16問(採点なし)
- 時間:15分
- 目的:将来の問題開発のための試行
- 内容:Verbal 6問、Reading 5問、Quantitative 5問
スコアについて
SSATでは単なる得点だけでなく、「スケールドスコア」「パーセンタイル」「ライティングサンプル」など、複数の評価項目があります。
- 採点方式:正答 +1点/誤答 -0.25点/無回答 0点
- スケールドスコア:各セクションごとに440〜710点、合計スコアは1320〜2130点(Writingは含まず)
- パーセンタイル:同学年・同レベルの中での相対評価(1〜99)
- たとえば、パーセンタイルが85であれば、同じ条件で受験した生徒の中で上位15%に入っていることを意味します。
- 標準誤差(SEM):SSATでは標準誤差(SEM:Standard Error of Measurement)という概念も導入されています。これは、同じ受験者が別の日に再び試験を受けた場合、試験結果にどれくらいの誤差が生じる可能性があるかを示したもので、SSAT Middle & Upper Levelではおおよそ±18点とされています。
入学受験にSSATを使う学校
SSATは、日本国内の一部インターナショナルスクールでも、海外からの編入や補足資料として提出が認められることがあります。
例:ASIJ(The American School in Japan)、St. Mary’s International School
※ SSATのほかに、MAPテストやSATなど他の標準化テストを提出できる場合もありますので、必ず各校の最新の出願要項をご確認ください。
試験料金(2025年現在)
日本からの受験(国際料金)
- $329(紙・Flex・Prometric)
北米地域(参考)
- Standard/Flex(学校実施):$172
- Prometric北米センター:$242
- 教育コンサル経由Flex:$272
- SSAT at Home(自宅受験): $258
EGCISではSSAT対策もサポートしています

EGCIS(エグシス)では、インターナショナルスクール受験専門の指導経験を活かし、SSAT対策にも対応しています。語彙・読解・数学の基礎から応用、ライティングサンプルの書き方まで、お子様のレベルや志望校に合わせたカスタマイズ指導が可能です。
国内外のインター校受験・ボーディングスクール進学を目指すご家庭にも、多くの実績があります。
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SSAT公式練習教材のご案内(SSAT Practice)
SSATを作成している公式の評価チームが提供する練習教材には、オンライン練習問題(Online Practice)とガイドブック(Study Guide Books)の2種類があります。どちらも、本番のSSATに近い形式の模擬試験を4回分収録しており、実践的な学習に最適です。
まずは、無料のMini-Practice Testから始めて、お子様の得意・不得意を把握し、今後の学習の重点ポイントを明確にしましょう。

